韓国に来て初めて図書館で本を借りる
釜山市の、市民図書館の総合カードとやらは、
釜山に移住してから割とすぐに作ったんですよね…。
近所の図書館では、本当にろくな本がなく…(と言っても「私が求めているジャンルの」なのだけど)、
日本のように、タイトルは分かっていて、借りたいけどこの図書館にはない、
ネットワークで他地域の図書館から借りてくることができるサービスとかを利用する…とかいうのも、韓国にもあるんだろうけど…
そもそもどんなものがあるのかもわかっていないので、
やっぱり実際書架の並ぶ図書館に行きたい、そう、釜山に住み始めて、
本が身近に感じられず、図書館に行くっていう行為そのものに飢えていたんだと思う。
で、釜山広域市の、なるべく大きな図書館に行こうと思ったら、
直通でそこまで行けるバスがない。
乗り換えるんだけど…その当時は割とそういうことも高いハードルだった。
ハングルが読めないわけでも、道を聞けないわけでもないのに。
寧ろ、全然できなかったら、もっと果敢にチャレンジしていたかもしれない。
ちょっと逆説的だけど…。
一先ずその気持ち的に割と高いハードルだった乗り換えも、
図書館行きたい気持ちよりは大したことはなく、何とかたどりついた。
そこはもう、パラダイスだったんだけど…借りたかった本が、貸し出し中だった!
いや、家を出る前には貸し出し可能だったのに…。
家からそれなり遠いので、職員に尋ねるのも高いハードルの一つだったけど、
折角来たのにもったいないから…と思って、聞いてみたけれどやはり貸し出し中。
仕方なく、その日は移住してから初めての図書館ということで、
カードは作ろうぜと、作って帰ってきたのだったけれど…。
何せ遠いので、その後行くことはなく…
月日は2、3年流れ…隣の都市に引っ越し…
そこの図書館には、何度か行ってたのだけど、借りたことはなかった。
韓国語の勉強のために「日本語ジャーナル」を読んだりメモしたり…
その程度はしていたのだけれど。
そして、初めて借りることになった本日。
それは、ここ最近の「MY編み物ブーム(何年かに一度来る)」。
クロスステッチメインで手芸やるはずじゃなかったのか自分?だったのだけど、
クロスステッチも編み物も「手芸」だし、どっちも好きだし。
会計の試験勉強を終えて、日本にも行ってきて、
友だちが以前送ってくれたキットを編みながら、
「私が編むたびに、何か編んでほしそうなことを言う人が家にいたなぁ」
と思い、旦那に
「どんなの編んでほしい?」
と訊いたら、いいよ、あれは冗談だから…でもなく、がっつり食いついてきて、
Amazonでチラ見できた編み物の本の写真をあれこれ見せたら、
お気に入りが見つかり…
じゃあ、それを取り寄せるか!と思ったら…
若干古い本。新刊はなく、中古のみ。中古は、韓国には送ってくれないのだそうで…。
今、友達にお願いしょうかな(決済はこっちでできるけど、日本にいる友達に送るしかできず、その友達に本を韓国に送ってもらおうかという…めんどくせー状況)、
と悩み中。
あ~~~、折角旦那に編む気になってきたのに、このやる気スイッチON状態を、
どうしたらいい?スイッチは、ONしたあと、どこかに移動してしまい、
OFFにしたいのに、見あたらない。
そこで…図書館で何か借りてみるか…という気になったのです。
考えてみると、目的ドンピシャの本じゃなくても、借りようと思えば借りれたはず。
でも、今までそれをしなかったのは、私が人と関わりたくないから、
それが正解なんだろうな。
普通にふわふわと生活するには、言葉で困ってはいない。
でも、困っているのは自分の心の中なんだよね…。
ホントに、普通の人にはどーでもいいことが、本当にきつい。
なので、今日、目的は
「少しでも借りたいと思う本があったら、
どうやってこの図書館のカードを作って、借りれるのか、職員に聞く」
そしてそれをクリアしたら、
「当然借りてくる」
人とのかかわりが苦手な(でも社会生活上、それなりにうまくやってるように他人には見えているのが←社交的ですよね~とか言われたりしていた)人間には、
その程度が本当にきつい。
というより、日本ではなんでもなかったのに、こちらに来て、
いちいち傷つくアラフィフ。
新しいことに飛び込めないアラフィフ。
…20代でもあるまいし。
もう、人生長くないのに、そんなことしててどうする?
毎日そんなことがぐるぐる。
勇気出して聞いたら、釜山で2、3年前作ったカードを、
こっちの市の図書館と連携させれば、すぐ使えますよとのこと。
韓国ではなかなか会えない親切なタイプ。
そして、今日は本を借りた。
世界がちょっと広がった、よね、一応。